- 注文住宅の床暖房での失敗談
- 注文住宅の床暖房は必要かいらないか
- 床暖房をおすすめする人しない人
- 注文住宅の床暖房で後悔しない選び方
- 床暖房を導入する時の注意点
をまとめました。
注文住宅の床暖房での失敗談は?
部屋全体が暖まるまでに、時間がかかる
床暖房は足元だけではなく、床の暖かさが部屋全体に広がるのが特徴ですが、部屋全体が暖まるまでには時間がかかります。
フローリングでは、スイッチを入れてから約1時間で暖まるのが一般的。タイマーを設置し忘れた朝は寒く、結局エアコンを使用しなければいけなくなります。
床暖房の設置範囲を広くしておけばよかった
18畳のLDKの10畳分だけ床暖房を入れて失敗。足元は10畳の範囲しか暖かくないし、10畳だけでは部屋全体が暖まりません。
他の暖房器具の併用が必要になってくるため、光熱費もその部分かかってきます。初期費用をケチらずに、床暖房を設置する範囲を広くしておけばよかったと後悔しています。
床暖房だけだと寒い
冬の寒さが厳しい地域では、床暖房だけでは寒いことがあります。床暖房は足元の寒さは抑えてくれますが、部屋全体を暖めるには限界が。
本当に暖かい家を建てるならば、床暖房にプラスして他の暖房機器が必要になります。冬は床暖房のみで過ごせると思っていたら失敗する可能性があります。
注文住宅の床暖房は必要かいらないか?
必要と考える理由
- 床暖房の自然な暖かさがいい
エアコンのもわっとした温風が苦手な人は多いですよね。エアコンの風による乾燥も気になります。
その点床暖房は、温風を部屋に循環させるわけではなく、床から暖かさが広がり優しい暖かさが体感できます。空気の乾燥もありませんし、風によってほこりやちりが空気中に舞うこともありません。
小さな子どもがいる家庭やペットを飼っている家では、床暖房が人気です。
- 掃除が楽で部屋の中もすっきり
エアコン・ストーブ・こたつといった暖房機器を設置すると、家の中で場所をとり掃除の必要もあるためメンテナンスが大変です。
床暖房だと他の暖房機器を床に置くことがないので、部屋全体がすっきり見えます。さらに、掃除も床に掃除機をかけたり拭いたりするだけなので、簡単に済みます。
日々の掃除を簡単にしたい人は、床暖房が必要と感じるかもしれません。
- 吹き抜けがある家は床暖房が効率いい
家に吹き抜けを作る場合、エアコンだと暖気が上に上がっていってしまい、1階が寒くなるという現象が置きます。しかし床暖房だと足元を暖めてくれるため、エアコンのように暖気が上に逃げる心配がありません。
吹き抜けがある家の暖房機器としては、床暖房は効率がいいと言えます。
いらないと考える理由
冬場にしか使えない
当たり前の話ですが床暖房は冬場にしか使用できません。初期費用やランニングコスト、メンテナンス費用もそれなりにかかってきます。
これだけ費用をかけて設置した床暖房ですが、使用するのは冬場のみ。12月から3月頃まで使用するとしても4か月。一年の中で4か月しか使用しない設備ですが、その費用対効果があるのかをよく考えてみてください。
エアコンであれば冬も夏も使えますよね。
メンテナンス代が高い
床暖房自体の寿命は30年ほどと、建物の寿命と同じくらいになってきます。
ですが、温水式床暖房の場合の熱源は「エコジョーズ」や「エコキュート」などの給湯器を使っているのが一般的です。これらが熱源の場合は給湯器の寿命が10年程度。床暖房の寿命というよりは給湯器の寿命を考慮しなければいけません。
メーカーによって差がありますが、
- 修理するとなると6万円~30万円ほど費用
がかかります。
すでに暖房機器を持っている
注文住宅に住む前にエアコンやストーブなどをすでに持っている人は、それを使うことができます。
そのためわざわざ高い初期費用をかけなくても、持っている暖房機器でまかなえるため、床暖房は必要ないと考える人もいます。
注文住宅の床暖房をおすすめする人しない人
床暖房をおすすめする人
- 冷え性の人
暖かい空気は上にあがっていくため、冬場は足元がどうしても寒くなってしまいます。冷え性の人にとっては足元の寒さは大敵です。
ですが、床暖房は冷えた足元を暖めてくれるため、スリッパを履く必要もなく快適に過ごせます。
冷え性の人は一度床暖房を経験すると、ない生活には戻れないと感じるようです。
- 子どもがいる家庭
低温水床暖房ならば床に寝転がっても低温やけどの心配がありません。保育園や幼稚園でも床暖房を採用しているところは多いため安心です。
ストーブやこたつなどを置いてやけどをする心配もないので、小さな子どもがいる家庭では安心して冬を過ごせます。
- 高齢者がいる家庭
冬のお風呂場やトイレの温度差で起こるヒートショック現象は、脳梗塞や心筋梗塞を招く原因となり、非常に危険です。特に高齢者にとっては注意しておきたいポイントです。
床暖房を部屋ごとに入れておけば、部屋を移動する際に大きな気温差が生じないため、高齢者にも安心です。
床暖房をおすすめしない人
高気密高断熱で作られている家の場合
家が高気密高断熱使用の場合は、エアコン一台で家全体が暖まります。地域差もありますが、寒冷地以外では床暖房の必要性を感じないほど、エアコンで十分家の中が暖まります。
せっかく床暖房を入れても、あまり使用しなくなることも。床暖房の導入に費用を掛けるよりも、他の設備に費用を掛けたほうが賢い選択かもしれません。
暖かい地域に住んでいる人
年に2.3回しか雪が降らない地域や雪が全く積もらない地域では、寒冷地に比べて床暖房の必要性が変わってきます。
床暖房がなくても他の暖房機器で十分寒さに対応できるため、わざわざ高い費用を支払って床暖房を設置するのはおすすめできません。
暑がりな人
暑がりの人にとっては暖かさがデメリットになることも。冬でも裸足に半袖で過ごせるのは魅力的かもしれませんが、暑すぎて窓を開けて温度を調節する場合もあるようです。
寒がりの人にとって嬉しい設備でも、暑がりの人は導入をよく考えたほうがいいかもしれませんね。
注文住宅の床暖房で後悔しない選び方
電気式は初期費用が抑えられるがランニングコストが高め
電気式の床暖房は、床下に設置した発熱体に電気を通して放熱します。電源を入れてからの立ち上がりが遅く、暖かくなるまでに時間がかかります。
だいたいの目安として、
- 初期費用は約60万円、毎月約1万3000円のコスト
がかかります。日頃のメンテナンスは必要なく、建物と同じ耐用年数だと言われています。
【電気式の床暖房がおすすめな家庭】
- 日中家にいる時間が少なく使用頻度が少ない
- 初期費用を抑えたい
- 部屋を部分的に暖めたい
温水式は初期費用は高いがランニングコストが低め
温水式の床暖房は、床に設置した温水パネルに電気やガスで温めた温水を循環させます。温水パネルを敷くだけでなく、お湯を温める機器も必要になります(屋外に設置)。電気式に比べると立ち上がりが早いというメリットがあります。
温水パネルやパイプの配管工事など、施工に手間がかかるため初期費用は約80万円です。毎月の費用は約8000円になります。初期費用は高いけれどランニングコストが低くなる傾向です。
ですが、定期的に不凍液という寒さで凍らない水の入れ替えが必要になり、そのたびにコストがかかってきます。
【温水式の床暖房がおすすめな家庭】
- 家にいる時間が長く長時間使用する
- ランニングコストを抑えたい
- 部屋全体を暖めたい
- オール電化を導入する
- 赤ちゃんやペットがいるので安全性を重視したい
注文住宅の床暖房を導入する時の注意点
床の上にスプレー缶やライターを置かない
床暖房の熱によってスプレー缶内の圧力が上がり、破裂する恐れがあります。スプレー缶やライターを直接床の上に置かないように注意してください。
カーペットやラグを敷く際は注意する
床暖房に対応したカーペットやラグが販売されているので、そちらの商品を選ぶようにしましょう。ただし、カーペットを敷くことで床暖房の熱の伝わり方が悪くなります。
床に釘などを打ち込まない
せっかくの注文住宅なので、何かDIYをしたくなるかもしれません。
しかし床暖房を設置している床に直接釘を打ち込んでしまうと、中の温水パイプが破損し水漏れに繋がります。電気がショートすると、火災が発生するおそれがあるため非常に危険です。
まとめ
- 住宅の床暖房での失敗談は、エアコンなど他の暖房機器に比べて暖まるまでに時間がかかる。タイマーをかけわすれた場合は結局エアコンを使用しなければいけなくなる
- エアコンの温風が苦手な人にとって、床暖房は風がなく取り入れやすい暖房機器である一方、冬にしか使用できないため、その費用対効果を考える必要がある
- 注文住宅で床暖房をおすすめする人は冷え性の人や子どもがいる家庭、逆におすすめしない人は高気密高断熱の家を作る人や暖かい地域に住んでいる人
- 床暖房には電気式と温水式があり、それぞれにメリットデメリットがあるため、自分の家庭はどちらが向いているか考えて取り入れると後悔しない
- 床暖房を導入する際は、床の上にスプレー缶などをおいて破裂しないように注意が必要
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